パリ・オペラ座バレエ団日本公演 – 第1幕 opera national de paris

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国王ルイ14世によって創設されたパリ・オペラ座バレエ団は、世界で最も長い歴史を誇る最高峰のバレエ団です。
2015年に引退公演を行ったエトワール(*A)のオーレリー・デュポン(*1)が2016年秋に芸術監督に就任、
パリ・オペラ座バレエ団は新しい時代を迎えました。
パリ・オペラ座バレエ団のエスプリが凝縮された2つのプログラム、合計10公演を日本のファンに披露します。
1つは19世紀にパリ・オペラ座で初演された「ラ・シルフィード」、
もう1つはジョージ・バランシンの「テーマとヴァリエーション」、ジェローム・ロビンズの「アザー・ダンス」、
バンジャマン・ミルピエが21世紀にパリ・オペラ座のために振り付けた「ダフニスとクロエ」の3作品で
構成される「グラン・ガラ」です。
エトワールや若手ダンサーはもとより、美しい舞台美術や衣装に至るまで、バレエ芸術の醍醐味を心行くまで
ご堪能ください。
 
「ラ・シルフィード」3月2日(木)~5日(日)
「グラン・ガラ」3月9日(木)~12日(日)
会場 東京文化会館
関連情報 日本舞台芸術振興会 (上記は在日本フランス大使館の最新情報欄より)

いわゆるバレエ・ブラン(バレエらしい白い衣装のバレエ)
の「ラ・シルフィード」では、恐らく日本初という大きな
サプライズを日本のファンへプレゼントしてくれました。
3日に「ラ・シルフィード」主演での目覚ましい踊りを
見せたユーゴ・マルシャン(下写真 *2)が、その終演後
に日本のファンの前で、エトワールへ任命されました。
このエトワールへの瞬間に立ち会えることはパリでも
なかなかありません。日本に若い頃から幾度となく公演
に来ている日本通のオ-レリー(*1)監督の粋な計らいとも
言えます。 仔細は、日経夕刊3月24日の舞踏評論家
の長野由紀氏(*3)の寄稿を是非ご覧ください、簡潔で
的確、緻密な評論はダンス・マガジン(新書館)でもお馴染みです。


〜 人物紹介 〜
*1 – オーレリー・デュポン 
Aurélie Dupont 1973年1月15日生まれる、フランス・パリ出身。
10歳でパリ・オペラ座付属バレエ学校に入学。1989年入団、1992年にヴァルナ国際バレエ・
コンクールのジュニア部門で金メダルを受賞。
1998年、ルドルフ・ヌレエフ演出『ドン・キホーテ』の舞台後、エトワール任命。
マニュエル・ルグリとのパートナーシップが特に名高く、黄金時代を支えた一人。
2015年5月18日公演の『マノン』を最後の舞台として42歳で現役ダンサーを一旦は引退、
芸術監督を辞任した振付家ミルピエの後任として、2016年2月4日にパリ・オペラ座バレエ団
芸術監督に就任、監督として初めての来日。
二人の子供がいる。夫君もダンサー。

*2 – ユーゴ・マルシャン
Hugo Marchand 1993年ナントに生まれ。
2007年ナントのバレエ学校での首席を経て
オペラ座バレエ学校に編入。
2011年に入団、2014年、ヴァルナ国際バレエ・
コンクールで銅賞を受賞。受賞歴多数。
本年3月3日の「ラ・シルフィード」の東京
公演終演後に、オーレリー監督から劇的に
エトワールへ任命される。


*3 – 長野由紀
NY生まれ、東京大学卒。舞踏評論、舞踏研究が専門。
今回のオペラ座のガラ公演演目「テーマとヴァリエーション」を振り付けた
バランシンの自伝「バランシン伝」(新書館)の翻訳者。
夫君の駐在でロンドンに在住経験があり、英国ロイヤル・バレエ団にも詳しい。
日本を代表する国際派の舞踏評論家。筆者は、神保町バレエフォーラムにて
同氏と、でマリンスキー劇場版の「海賊」をテーマにした共同講演を
経験、以後同氏を師と仰ぐ。


~ 用語解説 ~
*A – エトワール
パリ・オペラ座バレエ団の厳しいヒエラルキーの最上位に位置する階級。
意味は、フランス語の「星」、まさに輝くスターを表す。
以下は、階級です。

①étoile(エトワール)
②premier danseur(プルミエ・ダンスール)
③sujet(スジェ)
④coryphée(コリフェ)
⑤quadrille(カドリーユ)

原則、42歳でダンサーとしては定年を迎えますが、ルグリ(2幕で
解説)のように、年齢を超えても現役を続ける人が最近では増えています。

第2幕へと続く・・・cont.



s.m. yoshida
March 25, 2017